『ドンキーコング64』開発中「リアルなショットガン」を持たせていた。宮本氏がココナッツ・キャノンを提案
発売から20周年を向かえた「ドンキーコング64」。開発中はドンキーコングにリアルなショットガンを持たせていたそうです。そのことについて当時のレア社のクリエイターが思い出を語っています。
宮本氏が恐ろしい表情を浮かべていたらしい
「ドンキーコング64」は、アメリカでは1999年10月31日、日本では1999年12月10日に任天堂のゲーム機NINTENDO64で発売されました。開発はスーパードンキーコングと同じイギリスのレア社。
ドンキーコング64は「バンジョーとカズーイの大冒険」のようなゲームシステムの作品で、3Dのフィールド上でドンキーコングたちがキングクルールを倒すべく冒険を繰り広げます。
そんなドンキーコング64について、海外サイトGamesRadar+にてレア社のクリエイターたちが開発秘話を語っています。そのうちの一人でクリエイティブ・ディレクターだったジョージ・アンドレアス氏が興味深い話を披露しています。
ジョージ・アンドレアス氏は開発当時、岩田聡氏と宮本茂氏、任天堂アメリカのハワード・リンカーン会長が開発現場を視察に訪れたときのことを振り返っています。
「私たちはゲームのスイッチを入れて、彼らはモンキーラップを見ました、そして私はドンキーコングとしてプレイを始めました。木を振ってバナナを集めたところ彼らは微笑んでいました。そこで私はボタンを押して銃を引き出しました。それはあなたが期待しているようなテクスチャーの銃ではなく、弾丸が飛び出し、恐ろしいサウンドエフェクトを備えたリアルなショットガンでした。」
ドンキーコング64ではファンキーコングの店でココナッツ・キャノンなど武器を購入することができ敵に向かって撃つことが可能でしたが、開発段階ではドンキーコングに「リアルなショットガン」を持たせていました。ショットガンを持ったドンキーコングの姿は以下の動画で見ることができます。
ショットガンは開発中の仮の武器として入れていたものでしたが、それを見た宮本茂氏の表情は一変したそうです。
「私が側にいたビーバーを撃った瞬間、宮本茂氏の顔に恐ろしい表情が浮かんだのを見ました。その後彼は微笑んで、いくつかの紙に鉛筆でココナッツ・キャノンを描き、それを私に手渡しました。」
恐ろしい表情というのが気になるところですが、さすがにドンキーコングがショットガンを振り回すのはイメージ的によくないのは間違いないところでしょう。なお武器を振り回す動物のキャラが登場するゲームとしては、レア社開発で日本での発売が中止された「Conker’s Bad Fur Day」があります。
関連リンク:Kotaku、Nintendolife
ディスカッション
コメント一覧
E.T.という映画の20周年記念版で重火器が消えた(CG編集で消去)のを思い出した
これほど正しい判断もあるまい
スクウェアと協同制作したマリオRPGではマリオに剣を持たせることに拒否してたって話を聞いたことがあるな。
自キャラに現実に近い物騒な表現はさせたくないのが宮本さんらしい。
うろ覚えだけど「マリオは剣は持ちません。持つならハンマーです」だっけ?
ミヤホンが凄いのは、悪い部分を指摘しつつ
多くの人が納得できる代案をちゃんと出せるところだと思う
子供向けのゲームしか作れないって言われてコンカー作ったりと、レア社のセンスってちょっとおかしいよね
二次創作でもやっていいことと悪いことあるよね
一次でやるならなおさら
賛否両論あるけどレア社がそれだけ尖ってたからこそスーパードンキーコングみたいな世界観の表現ができるっていうのもあったと思う